2023年 頃安雅樹会頭・年頭のご挨拶2023年01月04日
年頭のご挨拶 会頭 頃安 雅樹

新年明けましておめでとうございます。
旧年中は、商工会議所活動に格別のご理解とご協力を賜り、ありがたく厚く御礼申し上げます。
当商工会議所におきましては、昨秋任期満了に伴う役員・議員改選を行い、去る11月8日に開催された臨時議員総会において、議員の皆様のご推挙とご賛同を賜り、私が第6代会頭に就任いたしました。これまで代々醤油・素麺の伝統産業の企業·団体のトップが就かれていた会頭職に一機械メーカーの私が就任したことの重みを、まずはしっかりと頭に叩き込みたいと存じております。
私を支えていただく副会頭には、株式会社ユーパックの山口恭弘氏、株式会社高田商店の高田真也氏に再任いただくとともに、新たに、井河原産業株式会社の井河原敏夫氏に就任頂きました。
また、この度任期満了にて退任されました井上前会頭は、平成13年から6期18年副会頭をお務めになった後、令和元年に会頭に就任され、折からのコロナ禍の中にあって龍野地域経済の振興に尽力されました。ここに商工会議所を代表し、これまで長年のご功績に対して、改めまして心から感謝申し上げます。今後は顧問兼常議員として、淺井名誉会頭ともども大所高所からご指導賜ることといたしております。
さて、私どもを取巻く経営環境は、コロナ禍に加えてロシアのウクライナ侵攻、円安、およびそれらに起因する燃料・原材料の高騰と非常に厳しい状況になっております。当商工会議所は、このような状況を踏まえ、業績向上に向けて日夜経営努力しておられる会員企業の支援に全力を挙げてまいります。その際の基本方針は以下の2点であります。
まず1点目は「ピンチはチャンス!」です。ピンチとチャンスは別々に存在するものではなく、表裏一体のものです。現在の状況下ではついピンチにばかり目が行きがちになりますが、その裏側にあるチャンスを活かしていただけるよう所要の方策を講じてまいります。
2点目は、「変化の先取り!」です。コロナ禍により生じた変化には、「元の状態に戻る変化」と「決して元には戻らない変化」の二種類がありますが、その後者「決して元には戻らない変化」を先取りして実行していただけるよう所要の方策を講じてまいります。
以上の基本方針に基づき、次の2つの方策を講じてまいりたいと存じます。
まず1つ目は、「コロナ禍・原材料高騰の中、経営努力を続けておられる会員企業に対する支援」です。コロナ禍でゼロゼロ融資を利用され元金返済を据え置いておられる多数の企業の中で、売上がコロナ前に戻っていないところが少なからずあります。また、燃料や原材料の高騰にも関わらず価格転嫁が出来ず利益が相当圧迫され、採算割れに追い込まれている企業も多数あります。そういった企業が業績回復に向けて経営努力をされる過程で、融資返済計画の見直し、雇用調整助成金の特例見直しへの対応等、個別の状況に応じたきめ細やかな相談体制を敷いてまいります。
2つ目は、「デジタル化の大変革の中、IT活用により生産性・経営効率の向上を目指される会員企業に対する支援」です。コロナ禍の中でIT関連の技術革新が10年分一気に加速したと言われ、さらに「DX=デジタル·トランスフォーメーション」と呼ばれる大変革の必要性が叫ばれております。ITを活用して顧客ニーズを的確に把握し、課題を解決していくマーケティングや、クラウドを活用した事務の合理化、効率化の支援に取り組みます。また、業種・業態ごとに、ネット通販への対応、POSレジやキャッシュレス決済手段の導入、自動機・省力機の導入、IoT等を活用した生産の効率化等の積極的な取組みを支援してまいります。導入事例や最新ツールの紹介、各種支援制度の提案に止まらず、個別相談にも対応します。
この2本の柱で会員企業の取り組みを積極的に支援し、龍野経済の振興にもつなげてまいります。またその実施に際しては、たつの市との連携を図ることはもちろんのこと、たつの市商工会との交流も図ってまいります。会員の皆様におかれましては、より一層のご支援・ご協力をお願い申し上げますとともに、皆様の益々のご繁栄とご多幸を祈念いたしまして、年頭のご挨拶とさせて頂きます。
令和5年1月